子どもの不安や心配を支えましょう。
2011-06-24
柳本祐加子氏(中京大学法科大学院) から
子どもの不安や心配を支えましょう。
震災から3カ月半ほどが経過しました。子どもたちの様子はどうでしょうか。阪神淡路大震災の経験を経て、大自然災害がもたらすPTSDをはじめとする精神的不調について広く知られるようになりました。そうした面へのケアの必要性は今回の震災において、かなり早い段階から認識されていました。
しかし子どもたちが覚える不安感はこれに尽きるものではありません。阪神淡路大震災のときも、被災地で多くの性暴力事件が発生していました。普段でも性被害を受けたとき、それを話すことは難しいものです。被災地においてはなおさらです。被害者は普段にもまして、周囲の人たちの方が大変なんだからというように自分に言い聞かせ、自分の悲しみを心の中にしまいこんでしまうようになるでしょう。子どもは周囲のおとなたちに、おとなたちが思うよりずっと気を使っているものです。
災害時にも性暴力は発生するもの。こうした現実を前提に、どうしたらそれを防げるか、もし被害に遭ったらどうしたらよいのか。こういうことに関する情報を共有するようにしましょう。
「震災後の女性・子ども応援プロジェクト」というグループが、そのためにとても役に立つ「女性・子どものためのこころえカード」を作りました。是非これも見てください。