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メッセージをくれたみんなへ~須山通治(弁護士 岩手県盛岡市)

2011-08-15

山田線が復旧するにはまだまだかなりの時間がかかりそうですね。ニュースなどを見ていると、JRは絶対に復旧させると頑張っているようですので、私たちも応援して行きたいと思います。
震災で子ども同士で出かける機会が減ってしまったというメッセージがありました。震災前には子ども同士でどんなところに行っていたのでしょうか? 確かに、子ども同士で気楽に出かけられるような交通手段も被災してしまいましたよね。楽しみが少なくて、みんな大変だと思います。
今はみんなが協力し合って、以前のような笑顔で生活できる町を取り戻そうと頑張っているところです。以前のような交通手段を使って子ども同士で行ける場所に、今はすぐに行くことができないかも知れませんが、みんなの頑張りできっといつかは回復しますので、それを楽しみに待っていてください。
その間、できれば今の生活場所の中で、子ども同士が集まって一緒に楽しめることを見つけてくれませんか。いつの時代も、子どもは遊びの偉大な発明家です。きっと新たな楽しみが見つかるのではないでしょうか。

ボールの壁あてがしたいというメッセージもありました。ボールの壁あてというのは野球ですか、テニスですか、サッカーですか、それとも全く他の競技ですか?
震災のために広い場所がなくなっちゃったんですね。震災前にあなたが運動していた広い場所は、今どうなっているんでしょう? 仮設住宅が建っているんでしょうか?
今回の津波で家を流されて、住むところがなくなってしまった人がたくさんいる中で、運動場など広くて平らな土地に仮設住宅をたくさん建てなければならないことは、きっとあなたもよく分かっているんですよね。
そうだとしても、やっぱり広いところで壁当てくらいしたいんだという気持ちはよく理解できます。そうした子どもたちの声を、今後の新しい町づくりに取り組む人たちにも届けるよう努力して行きますので、限られた中で今できる運動に汗を流してください。

学校の先生もリラックスできるようなことがあればいいなという声もありました。そうですね。あなた自身やご家族の皆さんも疲れているでしょうに、学校の先生方のことまで心配してくださってありがとうございます。あなたのような思いやりのある生徒のためであれば先生方もきっと努力のしがいがあると思っていらっしゃるのではないでしょうか。みんながリラックスできるようなことがあるといいですね。ぜひそのような行事、レクリエーションなどを考えてみてください。

遊んだり集まったりできる場所が欲しいという声もありました。そうですね。今、仮設住宅がたくさん作られていますが、大きな仮設住宅があるところではその中に集会場などのみんなが集まって、いろいろな話し合いができる場所を作るようにしていると聞いています。でも、小さい子どもたちの遊び場所は決して充分とは言えないですよね。早く新しい町づくりが進んでそれぞれの年齢にふさわしい遊び場所や集会所ができるようになるといいですね。あなたはどんな場所で何をしたいですか。あるいは、小さい子どもたちにどのような場所で、どのような遊びをさせてあげたいですか。実際にそのような広々とした場所での遊びができなくても、頭の中で考えるだけでも、あるいは仲間同士でそのような議論をしあうだけでも、少しわくわくと楽しい気分になってきませんか。そうした皆さんの笑顔が新しい町づくりを進めていくのに、大きな推進力になっていくのだと思います。ぜひ、元気に今できることに一生懸命取り組んでいってください。

アドバイザー 須山通治(弁護士・岩手県盛岡市)

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