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アジア子どもの権利フォーラム 大会宣言

2011-12-15

2011年11月20〜21日におこなわれました「第2回アジア子どもの権利フォーラム2011日本大会」では
以下の大会宣言が採択されました。
今後、この宣言を具体化する様々な取り組みがおこなわれていきます。

第2回アジア子どもの権利フォーラム2011日本大会
大会宣言
2011年11月21日

東日本大震災の被害・被災にともなう福島原子力発電所事故が継続中に日本で開催したフォーラムに集ったわたしたちは、2009年のソウル大会の成果を引き継ぎつつ、災害や紛争時においても子どもの権利が大切にされ、権利を基盤にした子ども支援が必要であることを自覚し、社会や国家から保護を受けられず危険にさらされている子ども、特に貧困、人身売買、労働、性的搾取、身体的・精神的な虐待を受けている数多くのアジアの子どもに対する関心を喚起し、すべての子どもが安全で、健康な環境のもとで、「力のある存在」として自らの潜在的な力を最大限に発揮できるように支援し、そのために子どもの意見を尊重し、参加の機会を拡大することが重要であることを認識し、子どもの権利条約を共通の理念にして、研究者・専門家をネットワークし、国際機関・政府・NGO/市民社会等と協働して、アジア各国およびアジア全体における子どもの権利の保障を推進することを決意し、アジアにおける子どもの権利条約の実現に向けて以下のような取り組みを促進することに合意した。

1 子どもの権利条約選択議定書の未批准国に対し批准または加入を呼びかけるとともに、以下の子ども施策を促進していくための法的基盤として、子どもの権利条約および選択議定書にしたがった総合的な立法の発展・実施を図る。

2 アジアで多発する自然災害および人災を念頭に置き、災害時における子ども最優先の原則に基づく子どもの権利の保護および回復・立ち直り・復興における子どもの権利の尊重(子どもたち自身の能力形成・エンパワーメント・参加も含む)にかかわる既存の行動規範やガイドラインの適応とさらなる発展を推進する。

3 エネルギー政策を含め子どもの生命と成長にかかわる国や自治体の政策について、子どもの最善の利益の確保など子どもの権利の視点から見直し、再構築を図る。

4 子どもの虐待・搾取を含む子どもに対するあらゆる形態の暴力の防止および禁止にむけた政策・法律・意識啓発等の活動を発展させ、実施する。

5 国内およびアジアにおける子どもの権利の保護・促進・監視の進展を図るための機構・システムの構築、とくにオンブズパーソン制度の構築を促進する。

6 子どもの権利を基盤として、各国で「子どもにやさしいまち」、「子どもにやさしい学校」・「子どもにやさしい施設」づくりに取り組むとともに、「子どもにやさしいまち」づくりに向けたアジアのネットワークを推進する。

7 アジアにおける子どもの権利実現に向けて、子どもをめぐる状況に関するデータや実態、法・政策、子どもに関わる取組・実践などを共有しつつ、子どもの権利に関わる情報・意見交換および研究(子ども自身による研究も含む)の進展を図る。

8 以上の点をアジア各国・自治体でさらに推進するため、研究者・専門家と国際機関・政府・NGO/市民社会等とが協働して、このアジア子どもの権利フォーラムを通じた対話を継続していく。

英語版(English version)
Declaration of Asian Forum on the Rights of the Child 21 Nov. 2011

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