HOME > 日本ユニセフ協会 > 被災した子どもたちの保護者の方々、被災した子どもたちへの支援事業を行っているパートナー団体の方々へ

被災した子どもたちの保護者の方々、被災した子どもたちへの支援事業を行っているパートナー団体の方々へ

2011-05-24

3月11日に発生しました東日本大震災により被害を受けた皆様に心からお見舞い申し上げます。

日本ユニセフ協会は、子どもの権利条約に基づき、子どもの権利の実現にむけて活動を行っている国連機関であるユニセフ(国連児童基金)を、日本の民間で代表する組織です。日本ユニセフ協会では、世界各国の子どもたちのためのユニセフの活動を募金活動で支援する他、日本の子どもたちの権利の実現を目指したアドボカシー(政策提言)活動やユニセフの広報活動も行っています。

今般の東日本大震災では、多くの子どもたちが、地震や津波で家族や友人、家を失い、両親ともまたは保護者の方々を亡くして孤児になってしまった子どもたちもいます。日本ユニセフ協会はユニセフとともに、被災地の地方自治体、協力団体および企業などのパートナー団体の協力を得て、震災直後から、飲料水や子ども用の肌着、靴、毛布、その他生活に必要な緊急支援物資を、岩手、宮城、福島などで避難生活をされている被災者の子どもたちやご家族の方々に提供してきました。また、(1)妊娠・授乳中の女性や乳幼児に対する医療保健・栄養面での支援、(2)被災した子どもたちの「心のケア」と親を亡くした子どもたちなど最も厳しい環境にある子どもたちへの支援、及び(3)新学期を迎える小・中学生に対する学用品の支給を含めた教育支援を三つの柱に、被災地の行政サービス機能の回復と被災地の子どもたちの状況が「被災以前よりもよい状態になること」を目指して、支援を行っています。

医療保健の分野では、宮城・岩手両県の災害対策本部に対する技術支援や、地域の病院、診療所、保健所などに、巡回診療用車両の提供、母乳育児の促進を含めた産前産後の検診や子どもたちの予防接種の支援、高度な医療支援を必要とするお母さんや乳児の照会制度の確立も行っています。また、被災地の子どもたちの栄養面の改善のため、サプリメント食品などを配布し、今後も、子どもたちの間に栄養の偏りなどによる問題が生じないよう、栄養実態調査への支援や、学校給食の完全復旧など、予防に重点を置いた支援を実施していきます。

子どもたちの「心のケア」のためには、各地の教育・福祉関係当局ならびに市民団体、地域のボランティアの方々と連携し、「箱の中の幼稚園」や「レクリエーションキット」を配布し、子どもたちが安心して遊びやスポーツができる場所「子どもにやさしい空間」を避難所に設置し、多くの子どもたちに、思いっきり体を動かして遊ぶ遠足の機会も提供しています。また、支援が行き届きにくい就学前の子どもたちのために、幼稚園、保育園の先生方、保護者の方々に「治癒的な遊び(遊びを通じた心のケア)」に関する講習の機会も提供しています。また、今回の震災によって親を失ったり、以前から経済的に困窮している、または障がいを持っている被災した子どもたちへの包括的な社会保護の拡充(例:里親制度の強化など)や、子どもたちへの虐待防止など、長期的な支援も視野に入れた活動をしています。

教育分野では、宮城・岩手両県の被災地の子どもたちの新学期への準備として文房具などの学用品や学校の備品を小中学校に提供しました。今後は、学校生活に必要な体操着や絵の具、習字道具セットなどの学用品についても、被災地の子どもたちが個々のニーズで購入できるように準備を進めています。小中学校や高校に較べて支援が限られている幼稚園や、保育園、学童保育などの活動再開に向けても、備品の供与を行い、地域のモデルになるような子どもたちが安心して生活できる環境や施設を持った「子どもに優しい幼稚園・保育園」の建設の支援も準備しています。

今回、他3団体と共に、東日本大震災子ども支援ネットワークを設立しましたが、ネットワークの運営団体のメンバーとして、被災地の最も厳しい環境にある子どもたちに手が届く支援を行っていきたいと思います。特に、被災地で活動するNPO、市民団体の皆様との連携を積極的に行ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

*日本ユニセフ協会の活動の詳細については、日本ユニセフ協会のホームページもご覧ください。
http://www.unicef.or.jp/osirase/back2011/1104_04.htm

↑ページトップへ

Copyright© 2011 東日本大震災子ども支援ネットワーク All Rights Reserved.