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スペシャルアドバイザー 坪井節子さん(弁護士)からのメッセージ

2011-05-26

坪井節子(弁護士・社会福祉法人カリヨン子どもセンター理事長)

 

東北大震災で被害を受けた子どもさんたちへ ご家族の皆さんへ

家族を失い、家や大切な思い出を奪われた皆さんが、今なお、どれほどの深い悲しみや、先行きの見えない不安の中におられることかと胸が痛みます。どうか皆さんの傍らに寄り添い、一緒に悲しみ、悩みながら、共に歩いてくれる人が現れますように。そして人と人とのつながりが回復し、復興の希望が生まれますように。
私たちは、皆さんの苦しみに心を合わせながら、自分たちに何ができるのか、何をしなければならないのかが示されるようにと、ずっと願っています。どうか皆さんが、特に子どもさんたちが、何に困っているのか、何を必要としているのかを、率直に聴かせてください。すぐに解決策が見つかるとは限りません。しかし、たくさんの人が一緒に知恵を絞り、それぞれができることを工夫していけば、きっと道は開けると思います。
いま悲しくても、淋しくても、皆さんは、決してひとりぼっちではないということを、信じてください。心を通わせあいましょう。生きていてよかったと思える日が、きっとやってきます。1日も早く、皆さんの笑顔が戻ってきますように。

被災者の支援をされている皆さんへ
被災地の悲惨な現実を見つめながら、自分たちができることを始めている皆さん、また始めようとしている皆さんに、心からの敬意を表します。
支援の目的や方法は違っても、困っている人、苦しんでいる人を、ひとりぼっちにはしないという思いは、共通でしょう。人が人として生きていくために、何より大切なことは、私はひとりぼっちではない、一緒に歩いてくれる人がいるという安心感だと思います。その安心感の中にあってはじめて、どんなに大変な現実を抱えていても、生きていこうという勇気が生まれてくるはずです。特に子どもたちを、ひとりぼっちにしてはならない。思いを言葉で表現することが十分にできない子ども、自分を守るすべを知らない子どもたちを、ひとりぼっちにしてはならない。どうか皆さんの働きの中で、子どもたちに出会ったら、まずそのことに心をくだいてあげてください。
そしてニーズを聞きましょう。私たちが良いと思うことを押しつけるのではなく、子どもたちが何に困っているのか、何をしてほしいと思っているのかに耳を傾けましょう。与えられた課題が難しそうに思えても、諦めず、皆で相談して、知恵と力を出し合って、道を切り開いていきましょう。子どもたちの笑顔が、私たちをどんなに励ましてくれるかを知っている皆さんとつながり、一緒に働くことができたらうれしく思います。

 

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